プロフィール
那須野 薫
株式会社DeepX代表取締役。
東京大学大学院工学系研究科松尾研究室にて、社会課題を解決し社会をより良くしていくために、データ解析や深層学習などのAI技術をどう活用すべきかに焦点を当てて研究。学習科学の領域では、膨大な学習者の学習行動ログを解析し、誰もがつまずくことなく学べるような仕組みの開発を目指し、選挙研究の領域では、Twitter上の有権者の行動ログを解析し、国政選挙におけるネット選挙解禁の影響分析や当選者予測研究を行った。
同大学院修士課程卒業後、労働人口減少に付随して生じうるさまざまな課題の解決を目指し、同社を創業。現在、深層学習を活用した機械自動化/省人化/無人化技術の開発に取り組んでいる。
研究紹介
【アダプティブラーニング】
学習者の膨大な学習行動ログを分析し、誰もがつまづくことなく学べるような仕組みの開発を目指しております。リクルートマーケティングパートナーズ様と共同で研究しており、大規模オンライン講座「スタディサプリ」の生徒の学習行動ログを分析しております。
大学受験生の勉強パターンの分析[Link]や、つまずきのない単元間の構造/学習パスの分析[Link][Link]など、幅広い分析を行っております。
また、分析より得られた単元のネットワークについて、一部の学校を対象に実証実験を実施していただけることになりました[Link]。
さらに、近年の深層学習の発展を受け、深層学習による手法を用いた苦手問題予測の研究も実施しております[Link]。
【ソーシャルメディア分析】
本研究では、インターネット選挙の解禁後はじめての国政選挙である参議院議員選挙において候補者がソーシャルメディアをどのように活用したのかを分析しました。
特に、候補者間の関係性分析については、その分析結果の一部を朝日新聞社様に記事として掲載していただきました[Link]。
また、これまで選挙で重要だといわれてきた三バン「地盤、看板、鞄」のうち、「地盤」に相当するものをTwitter上で計測/数値化し、選挙地盤が選挙当落に重要な指標であることを定量的に示しました[PDF]。
研究業績
- 那須野薫, 奥山晶二郎, 中西鏡子, 松尾豊:Twitterにおける候補者の選挙地盤に着目した国政選挙の当選者予測, 情報処理学会論文誌 (2015) [PDF]
- 那須野薫, 松尾豊:深層学習を用いた Twitter における会話の応答文生成の試み, 人工知能学会全国大会 (2016) [PDF]
- 那須野薫, 萩原静厳, 井上綾香, 伊藤岳人, 浜田貴之, 川上登福, 松尾豊:大規模オンライン講座における自己適応学習者に着目した学習項目の理解度予測, 人工知能学会全国大会 (2015) [PDF]
- 榊剛史, 那須野薫, 柳原正, 古賀光, 加藤芳隆, 那和一成, 松尾豊:ソーシャルメディアからの予告型の地域イベント及び参加状態の抽出手法の提案 人工知能学会全国大会 (2013) [PDF]
コンタクト
那須野 薫:<nasuno@weblab.t.u-tokyo.ac.jp>